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【建設業法改正】建設業許可の新業種「解体工事業」の技術資格者について

新許可業種【解体工事業】の技術資格者

平成28年6月より建設業許可において新たな業種が追加されることになった。その業種というのが【解体工事業】である。

これにより、今までは「とび・土工工事業」の許可業者であれば解体工事業を請負うことができたが、これからは「解体工事業」の許可業者でなければ解体工事を請け負えないことになる。但し、平成31年6月までは「とび・土工工事」の許可でも解体工事が請け負うことができ、平成33年3月までは「とび・土工」の技術者資格でも解体工事の許可を取れるといった経過措置が取られている。

解体工事業に係る経過措置
※上記図は、国土交通省報道発表資料より引用しています。

つまり、平成31年7月からは、「解体工事業」の許可がなければ解体工事業を行うことができないということであり、さらに、平成33年4月からは解体工事業の求められる監理・主任技術者の資格がなければ「解体工事業」の許可を受けることができないということである。

そこで「解体工事業」の監理・主任技術者に求められる資格にはどういうものがあるのか?というところを知りたいところであるが、「解体工事の適正な施工確保に関する検討会」の中間とりまとめで明記された監理・主任技術者の資格は以下のようになっている。

監理技術者に必要な技術資格

  • 1級土木施工管理技士
  • 1級建築施工管理技士
  • 技術士(建設部門、総合技術管理部門(建設))
  • 主任技術者の要件を満たし、元請として4,500万円以上の工事に関し2年以上の指導監督的な実務経験を有する者

主任技術者に必要な技術資格

主任技術者に必要な技術資格は、上記の監理技術者に必要な資格に加えて、以下のとおりである。

  • 2級土木施工管理技士(土木)
  • 2級建築施工管理技士(建築、躯体)
  • とび技能士(1級、2級)
  • 建設リサイクル法の登録試験である解体工事施工技士
  • 大卒(指定学科)3年以上、高卒(指定学科)5年以上、その他10年以上の実務経験を持つ者

但し、土木施工管理技士、建築施工管理技士、技術士における既存の資格者については、解体工事の実務経験や関連講習の受講などが必要となるようである。また、実務経験については、この法律が施行される前の「とび・土工工事」の実務経験年数のうち「解体工事」に係る実務経験年数として扱うことになっている。

解体工事の実務経験についての図
※上記図は、国土交通省報道発表資料より引用しています。

そして、解体工事の実務経験年数の算出については、請負契約書で工事期間を確認し、解体工事の実務経験年数とすることになる。その際、1つの請負契約書で解体工事以外の請負工事もあわせて請け負っているものについては、その請負契約の工事期間を解体工事の実務経験年数とすることとされているようである。

以上が、平成28年6月から許可業種として追加になる『解体工事業』の技術資格者に関する情報であるが、以下にこの情報の元となった『平成27年度の建設業法改正』の概略についても説明しておきます。

平成27年度の建設業法改正について

建設業法の一部が改正され、平成27年4月1日に施行されました。

改正内容の概要

改正内容は、

  • 許可に係る業種区分の見直し
    許可に係る業種区分に解体工事業を追加する(但し、解体工事業の追加については、平成28年春頃に施行される予定)。
  • 暴力団排除条項の整備
    暴力団員であること等を、建設業の許可に係る欠格要件及び取消事由に追加する。
  • 許可申請書の閲覧制度の見直し
    閲覧対象から個人情報が含まれる書類を除外する。
  • 建設工事の担い手の育成及び確保とその支援に関する責務の追加
    建設業者、建設業者団体及び国土交通大臣の責務として、建設工事の担い手の育成及び確保とその支援に関する責務を追加する。

というもの。

改正の背景

この改正の背景は、

近年の建設投資の大幅な減少による受注競争の激化により、ダンピング受注や下請企業へのしわ寄せが発生した結果、離職者の増加、若年入職者の減少等による将来の工事の担い手不足が懸念されるところである。また、維持更新時代の到来に伴い、解体工事等の施工実態に変化が発生している。このため、建設工事の適正な施工とその担い手の確保を図るため、ダンピング対策の強化、維持更新時代に対応した適正な施工体制の確保等の所要の措置を講ずる必要がある。

となっているが、この背景による対策は、公共工事を受注する建設業者が対象になっているように思われる。

許可(更新)手続きの実務への影響

当事務所も改正後に何件か許可(更新)申請の実務を経験させていただいたが、

  • 欠格事由を確認する対象者が増えた
  • 個人情報に関する確認・記載事項が減った
  • 技能検定による技術者要件が増えた

といったところぐらいで、ほとんど実務には影響がなかったと言ってもいいぐらいの変更点であった。

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